令和5年 年頭挨拶

                   特定非営利活動法人茨城県中途失聴・難聴者協会
                                 理事長 佐藤 緑

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 日頃茨難聴を支えてくださる会員の皆様、中途失聴者及び難聴者福祉を支援してくださる
要約筆記団体はじめ各団体、個人の皆様、いつもありがとうございます。新たな年のご健康、
ご多幸を心よりお祈り申し上げます。
 令和4年を振り返りますと、まず理事長交代がありました。23年間茨難聴の代表を務め
られた齋藤正昭さんには、言い尽くせぬほどの感謝を申し上げます。
 コロナまん延防止により、「茨城県福祉団体等支援事業」は2年連続で講演会を中止とし、
代わりに団体紹介リーフレットと耳マークカードを作成、県内市町村の社協などに郵送、そ
の後も追加送付の希望がありました。5月には久々の県日曜教室主管としてヨガ教室を開催、
再会の喜びを目の当たりにしました。11月、12月も対面の例会を無事開催出来ました。
 要約筆記地域講座事業は、7月に利根町、12月に八千代町で難聴者理解と要約筆記の
一日体験講座を受託しました。自主事業の手話ダンスうららも、少しずつ活動をしている
ようです。
 世の中の動きをみると、5月には、「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション
施策推進法」が施行されました。障害者も同一内容、同一時点の情報を取得するという理念
に基づく法律です。10月に、国会審議の衆参予算委員会で、リアルタイム字幕がテレビ中
継に付きました。専門性から、速記者が入力しています。同時期に、茨難聴は一般社団法人
茨城県聴覚障害者協会、人工内耳友の会ACITA茨城支部と連名でNHK水戸放送局に
ローカル放送への字幕及び手話通訳要望を出しています。日常生活で、音声による情報が、
文字や手話などにより、聴覚障害者に益々提供されることを望みます。
 8月には全国のローソンレジカウンターで「耳マーク付き指差しシート」が開始されまし
た。11月にファミリーマートでも同様の取り組みが開始されましたが、全国一斉ではない
ようです。
 テレビドラマ『silent』(サイレント)は、「若年発症型両側性感音難聴」の青年を中心に、
26歳男女の恋愛、家族や友達の心の動きが描かれました。手話で会話する場面が多く、色々
な意見があります。しかし、音声認識アプリを活用しての会話、筆談、パソコンノートテイク
も登場しています。話したり心を通わせたりする方法を色々工夫していこう、と多くの人々が
考えるきっかけとなればと思います。
 令和5年は長引く物価高騰など、厳しい船出です。また、「定年」と言われる年齢を過ぎて
も多くの人々が働く時代です。県共同募金会と茨城新聞文化福祉事業団の助成金で耳マーク表
示板を作成、県内の多くの施設に配布し続けていました。これをこの3月までとします。
 昨年の理事会で、NPO法人としての在り方も話し合いました。今いる会員、これから会員
になる方の負担を少しでも軽減していきたいところです。今後、アンケートで会員の皆様のご
意見を募ります。
 一方、新年度の年間行事は、できれば屋外での交流も再開し、無理ない範囲で楽しい時間を
共有できたらと考えております。
 今年度も茨難聴をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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